浜松市のレースドールスタジオ ティアラ主宰 足立優子先生の作品撮り(物撮り)をさせていただきました。ありがとうございます!
ホームページの方から、芸術家達の紹介冊子に掲載するための作品撮りのご要望があったのですが、その作品が「レースドール」でした。
お恥ずかしいことに、このお話をいただくまで「レースドール」という存在を知らなかったのです。
どのような写真をご希望なのかをお伺いしようと、浜松市の先生のアトリエ(レースドールスタジオ ティアラ)にお邪魔して、はじめて「レースドール」を拝見させていただきました。
レースドールは磁器製のお人形。透明感と質感も美しいアート作品で、特長は人形の身につけている可憐な衣装です。
「ふんわりとした幾重にも重なったレース模様のスカート」。
やわらかい布と見間違えるそのスカートが、なんと硬い磁器となっているのです!
型抜きした人形の体に、液状粘土を染み込ませた布レースを貼り、高温の電気釜で焼くと布は焼失し、レースにしみ込んだ粘土が磁器となり残り、網目模様になるようです。
繊細さと磁器に色づけしたその透明感のある色の美しさが素晴らしい作品です。
初回の打合せ時に試し撮り撮り用に持って行った簡易ライティング機材での撮影で、おおまかな写真のイメージ(アイレベル、アイアングル、背景色)を確認してイメージを詰めていきます。
レースドールは「磁器の白い部分」が質感の命であるため、白の階調トーンを残しながら撮影します。
白階調が残るように、被写体からのライティングの距離・光量を調整しながら
組んでいかないといけない難しい被写体です。
本番撮影にアトリエに再びお伺いする前に、自宅で本番同様のライティングを組んで実際用のシミュレーションしておきます。
ホワイトのやわらかいプラスチック板を90度に曲げて背景、もう1パターンはブルーのグラデーションペーパーを背景にして青空に見立てます。
90×90cmのプロフォトの大型ソフトボックスを左サイドから1灯メイン光源に。
白レフ板の反射で影をやわらかくし、黒レフ板でレースドールのエッジを立てたりと、被写体が高さ約30cm弱程の小ささなのでライティングもシューティングも結構大変です。
作家の方の大事なアート作品ですので、できる限りのライティングのノウハウを駆使して、写真を作ってゆくのは、ライティングについての考察にもなりました。
足立先生はとてもチャーミングな女性で、あれこれお話しながら撮影しておりましたが、師事された師匠がレースドールの世界では有名な方で、その師匠から教わった足立先生のアトリエには、なんと東京や神奈川からも生徒さんがわざわざいらっしゃるとのこと!
レースドールに興味の有る方は、ホームページぜひご参照ください。
レースドールスタジオ ティアラhttp://www.lacedoll.jp/
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