浜松まつり 夜間編、夜の初子・初練りお祝いの出張写真撮影をさせていただきました!
毎年5月の3〜5日のゴールデンウィークに行われる、静岡県浜松市の勇壮な地元のお祭りが「浜松まつり」です。
昼間は、太平洋を望む中田島砂丘に隣接する「中田島凧揚げ会場」にて、参加各町のカラフルな図案の描かれた大凧にお子様の名前を記し、成長を祈念し青空高くに揚げる「凧揚げ合戦/初凧」があります。
夜には市街地中心部で、子ども達のお囃子のリズムに乗って町衆が綱をひく「御殿屋台」の引き回しがあり、暗闇に金色に光る数台の御殿屋台が連なるその風景は美しくもあります。
今回は、昼の初凧の撮影ご依頼をしてくださったお施主様が、翌日の夜の「初練り」の撮影もお願いしたいとの嬉しいお言葉があり、喜んで撮影させていただく運びとなりました。
ありがとうございます!
木樽に入った日本酒を皆様に振る舞うための「鏡開き(樽開き)」で、夕方〜夜の初練りがスタートします。
浜松まつりでは、お施主様が、町衆をもてなすために、たくさんのお料理やお酒でおもてなしするのを「接待」と呼びます。
「お施主様(施主)」というのは、お子様の為の凧揚げや練りを町内の凧揚げの町衆にお願いする当事者(ご家族・ご親族)です。
その夜のお祝いの席を「初練り」「初屋さん」と呼びます。
浜松まつりでは、このような独特な表現が多くあります。
さて、お施主様のお言葉からはじまり、木樽に入った日本酒を皆様に振る舞うための「鏡開き(樽開き)」で、夕方〜夜の初練りがスタートします。
お施主様のご用意によって、何のお料理が振る舞われるのかわからないというのも、初練り参加の面白さのひとつ。
個人的な今迄の経験では、「汁に入ったソーメン」「カツオのお刺身」、デザートでは「スイカ」「チョコバナナ」などがありました。
今回のお施主様の振る舞いでは、写真のような「盛りだくさんの串」や「りんご飴」など様々なお料理が出て、町の子供たちも嬉しそうに食べているのがとても印象的でした。
初練り接待では、町それぞれの特色もあるのだなと感慨深く見ながら、写真を撮っていました。
町衆で混み合う初練りでは、邪魔にならないように、大胆かつ控えめなカメラマンの撮影ポジショニングが大事!
カメラマンの仕事としてのひとつは「記録撮影」があり、お施主様やお子様、ご家族ご親族の写真はもちろんですが、お祝いの品々(熨斗のついたビールやお酒)やお料理写真なども、大事な記録として撮っています。
さて、やはり「見せ場」となる「鏡開き」や「一気」は、カメラマンとしては確実に写真に撮らないといけません。
そこで重要になるのが「カメラマンの撮影位置(ポジショニング)」です。
町衆皆さんも当然、お施主様の姿を見たいわけですから、町衆の真ん前で、立って撮影するなど今後同断なNG行為となります。
また、町衆の皆さんも前に集まってくるので、ぼんやりしてると、カメラマンが入り込めるスペースすら無くなってしまいます。
カメラマンはあくまでも「黒子」です。
重いズームレンズ+ストロボ+カメラ2台をぶら下げていても、素早くかつ安全にちょこまか動き回れるように、トレーニングで体調・体力をベストにしておくのがカメラマンとしての責務だったりします。
ポジションスペースがすでに無い激混み状態なら「すみません!」と、人の垣根をかきわけ、ぱぱっと素早く前に割り込むぐらいの「図々しさと大胆さ」も必要です。
入り込んでしまえば、後は腰を落とし低い位置から、背後の皆様の視線からは外れるようにして、撮影を進めてゆきます。
浜松まつりというのは、地元の方々が、その3日間だけは、羽目を外して、心底楽しみましょう!というお祭りです。
人と人とのつながりが感じられ、カメラマンとしても被写体を撮るのが面白い撮影です。